月は繭 地には果実(上)

高校時代M月さんに勧められた本が講談社BOX化していたので買ってしまった。
ターンAがマイブームだったのも大きかったけど。


一見ラノベのようでカケラもライトじゃないその内容に久々に満足。久々に続きがみたい作品ですね。


作者の福井晴敏氏は機動戦士ガンダムUCで今連載中なので、今後とも期待したいところです。

機動戦士ガンダムUCといえば以前感想を書くといって書いてなかったですね。


UCに関しては正直「あのキャラが登場するなんて」が最大の感想。
憎いとこついてきます、この作者。ガンダム分かってると断じざるをえない。


CCAまでで一括りとされることが多いガンダムですが、意外とそこまででも投げっ放しの伏線が多いんですよね。
ガンダムの世界感を活かすという場合その最たるは伏線を回収することだと個人的には思うわけです。
結局それをしない場合あえてガンダムにする必要がないと感じてしまうわけで・・・。

そんななか「あれあのキャラどうなったっけ」というキャラを利用してくれたのは心に響きます。
アムロとシャアがいなくなっても別に紛争がなくなるわけでもないし、組織は残る。
そういう社会背景を利用してるところを見るときガンダムという作品の奥深さを感じるんです。
ガンダムである必然性があると。
ターンAなんかはそれこそ見た目はガンダムっぽくないけど
ガンダムでなければいけなかった必然性がありますよね。

・・・まぁ00はそれと真逆だから
いまいちしっくりこないのかも(今書いてて思ったわけですが

結論としてはUCはかなりオススメです。
UC(宇宙世紀)ファンであればあるほど作品を超えた伏線が生きてくるから楽しめると思います。


もっともラプラスシステムというUC独自の内容がほんのりガンダムらしさとは逆ベクトルっぽいんですけどね。
あたかも推理小説のよう。個人的には好きだけどこのへんは好みを分けるかも。
ただそういう謎解要素も水準が高く楽しめると思います。